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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

命日

001-1 (12)

8月8日、今日は我が師匠の命日だ。1996年8月8日、突然テレビから緊急ニュースがテロップで流れてきた。
「動物写真家の星野道夫さん、カムチャツカ半島でヒグマに襲われて急死」。
その言葉を、僕はうまく呑み込めず、しばらく呆然として身動き出来なかったのを昨日の事のように思い出す。
今日で星野さんが天へ向かわれてから25年。そう、もう25歳以上の人しか、星野さんと同時代に生きていなかったことになる。
師匠が亡くなってから、僕は撮影地をアラスカから南極、パタゴニア、南米へと変え、そこで様々な素敵な大人たちと出会うことになる。師匠とは、亡くなってからより対話をするようになった。腹の底に星野さんの笑顔を思い浮かべれば、すぐに死と生の境は消え、一つに繋がることを教えてもらった。
2021年2月末、僕は北海道の野付半島で、人生を変える究極の絶景と出会った。常々、圧倒的な絶景を見られるなら、僕は死んでもそこへ出向くと公言していたので、優しい神様が見せてくれたのかな?
それは師匠がアラスカで撮影した究極の一枚を彷彿とさせる、今までの生涯ベスト1の写真。残念ながらブログなどには出していないが、今も僕の究極の一枚だ。
生と死、その圧倒的な光景を見せてもらえたからかな? その代償として僕は翌日、大きな骨折をすることになる。でも本当は、約束通り、僕はこの世を卒業するはずだった。殆どの人が生涯知ることも、見ることもない奇跡の絶景だったのだから。
でも、左足脛骨と腓骨の螺旋骨折という形だけで済ませてもらえた。どうしてだろう? 骨折中にそれをずっと考えていたが、阪根大学でその時の出来事を話している時、突然、師匠のエネルギーが僕の部屋へ降りてきた。録画動画にも残っているから、見直してみたけれど、やっぱり、師のエネルギーが画面に充満した。
「お久しぶりです」
その先の師匠との会話で、僕は、本当は死ぬところを師匠の鉄壁のガードで守ってもらったことを知った。
泣いた。
まだ、この美しき地球、天国のような地球で、過ごさせてもらえる幸せに。まだ、仲間たちと共に笑って、学んで、感動できる未来に。
僕の命は46歳の3月で死んでいた。だからこれからの人生は頂いた命。周りの皆が世界一、圧倒的に幸せになるため、死力を注ごう。こんな美しい地球に生かされているのだから、皆で死ぬまで地球を遊び切ろうと思う。
みんな、命を賭けて全力で遊びましょうよ。その舞台を僕が創りますから。誰か1人がトップに立つ時代は、もうすぐ終わります。これからは全員で、共に幸せの道を歩いていく時代。どうぞ宜しくお願い致します。
師匠、これが夢見た世界ですよね。命をかけて、想いを引き継ぎます。
              ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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