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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

新世界写真140

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初めてここへやって来た旅人は、必ず度肝を抜かれるだろう。
それは20年以上前から、なんら変わることがない。
車で最後の急坂を登りきると、右手の森のすぐ奥に、巨大な蒼きペリトモレノ氷河が広がった。
「うわゎっ、おぉぉ~」
バス内では感嘆の声が次々に漏れ、皆のワクワク感が爆発した。氷河を一望できるミラドール(展望台)。さぁたっぷりと時間があるから、2時間崩落を待ち続けようと、氷河の前に陣取って見つめる。
昔、父はアラスカで何度もオーロラを見上げ呟いた。
「おとうさん、もう見るの飽きちゃったよ」。
その飽き症の父が、この氷河だけはずっと見続けていたっけ。
おもしろいのだ。まずどこが崩れるか分からない。でも、ひとたび崩れれば落雷音のような激しい音に空気も心も揺れる。どこだ、どこだ、と胸の鼓動が止まらなくなる。
完璧なバランスをとって立ち尽くす氷河。でも前進する力に少し押され、何処かが破綻すると、欠片が欠片を呼んで、大崩落となる。
ピキピキ、ゴロロー。その先で、高さ70mほどの氷河が見事に崩落していった。
「旅は何処へ行くかより、誰と行くかが重要!」とよく人は言う。
でも、僕は欲張りなのかな? やっぱり、ご縁のある大好きな人たちと、世界最高の地を旅したい。
               ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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