新たな生き物2022-03-30 Wed 11:48
![]() 雪面に白い影が走った。 なんだ?なんだ? 横にいた地元民らしきおっちゃんに聞く。 「今の、オコジョですか?」 「いや、たぶんイイズナだと思う」 「イイズナ???」 恥ずかしながら、僕はイイズナのことを知らなかった。 「わしも30年通っとるが、実物は初めて見た」 「30年???」 また稲妻のように白い影が走っていく。1秒止まり、また別方向へ。顔はやっぱりオコジョのようだけれど、明らかに小さい。そして早い。 生まれて初めての動物に逢うこと。これはワイルドライフフォトグラファーとして僥倖以外なにものでもない。 彼らの動き、息遣いを通して、新たな命が僕の中に刻まれていくのだから。 びゅん、びゅん、と僕の前を走っていくが、全然ピントが合わない。あと0.1秒で合うというところで、また別の木の根元へ走ってしまう。 こんな時は、膝をついて肩の力を抜く。そしてただ、新たな動物の動きを見つめる。走り去った刹那、一瞬止まって、こちらを凝視する。その瞬間、シャッターが切れた。 ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
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