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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

新世界写真184

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「てっちゃん、一緒に祈ろうか」
ひろちゃんが、としさんの遺骨を手のひらに置いた。
としさんの分身は、ウユニの風に乗って、大空へ飛び、舞った。あの大きな笑顔を思い出すだけで、今でも胸が締め付けられる。でっかい、でっかい、打ち上げ花火のような人だった。
http://fieldvill.blog115.fc2.com/blog-entry-2724.html
夕日が、まるで海へ吸い込まれていくように、塩の湖へ溶けていく。テルテル坊主のようになったかと思いきや、最後はグリーンフラッシュ。幸福の緑の光が輝いた。
「としさんの仕業ですね、きっと」
「あいつならやりかねないな、神様を脅して、最高の夕日を出せって」
やがて背後の雲が焼けてくると、周りの空気がピリピリと張り詰めてきた。どうしたんだろう? 振り返ると、僕たちは一瞬で固まった。そこには大きなフェニックスが飛んでいたのだ。
としさんがあの世から不死鳥となって、こちらを見下ろしていた。
ダメだ・・・
僕はただ見上げ続けた。そうじゃないと、涙が溢れて止まらなくなってしまうから。
              ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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