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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

山菜の宴

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楽しいな、楽しいなっ。
山から里へ下り、大好きな小椋さん宅へ。
「おう、てつ、久しぶりやな」
山の先生でもある小椋さんが、柔らかな笑顔で出迎えてくれた。
「近くでタラを取るか?」
「行く行く~」
小椋さんは山持ちなので、山菜取りも誰かと競合することがない。オラの山で、オラの山菜を好きなだけ摘ませてもらう。
「てっちゃん、久しぶりね。今夜は草しかないけれど、良いの?」
奥様のヨシエさんが、エプロン姿で出てきてくれた。
「旬のものを、体に取り入れる。これ以上の贅沢ってないですよ」
「そんなもんかね?」
そう、飛騨の人たちは、この贅沢さが日常化している。だからこそいつも元気はつらつで、大自然からの愛されている人が多いのだ。
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食卓には、タラの芽、コシアブラ、アズキナの天ぷら盛りから、
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出たばかりのヒメタケ、
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蕗の和え物。
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「てつ、これ、何か分かるか?」
見た目はホウレンソウのようだけれど、口に含むと一瞬でそれが何かが分かる。
「すごい、行者にんにくですね?」
「てつが来るから、秘密の場所で採ってきたさ」
そう、行者にんにくは、あまりに希少のため、家族にもその在りかを教えないほど。茎はねばり、葉からはニンニクの味が立ち上った。
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コゴミの胡麻和え、
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そしてローストビーフ。
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ラストの一品に僕の箸がとまった。
「ヨシエさん、これなんです?」
「それか? それは蕗の茎とわらびとヒメタケの根を混ぜてみた。結構いけるやろ?」
フキの酸味、わらびの甘み、ヒメタケの清涼さが三位一体となり、フキはシャリシャリ、ワラビはパツパツ、ヒメタケはコリコリとすべて違う食感に。
脳にはエンドルフィンが溢れ、僕は幸福の絶頂へ。旬のものを頂けること、これこそが最上の幸せなのだと思う。
飛騨の日本酒から、岐阜随一の日本酒へ。愛する家族みんなでゲラゲラと深夜まで。山菜の宴が終わることは無かった。
                ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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