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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

あの場所へ

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礼文に着いた途端、行くべき場所が分かった。レブンアツモリソウの花園だ。港から30分ほど車を飛ばし、あの浜辺へ。あの美しき花園は一気に枯れていた。
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生成りのアツモリソウは、茶色く変色し、シワシワになっている個体も、
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「そっか、これを僕に見せたかったんだ」
そう、花園の最も美しい瞬間、それは枯れる時、そして土中に種が埋没するときだ。
世界中の砂漠の花園で、何度も何度も花たちから教えてもらってきたことを、礼文島でも丁寧に日々教えてもらった。
美しいと醜い、これはきっと人間だけの価値観なのかもしれない。他の動植物たちは、すべて地球と時間も命もリンクしているため、そこに美醜は存在しない。あるのはただ、種を次の世代に繋げることが出来たのか?自分の命を全うしたのかに尽きるような氣がする。
「僕もそちら側の生き方を続けます」
一陣の風が吹き抜け、レブンアツモリソウの花園が全体で声をかけてくれた。僕はそのまま膝を付き、涙をこらえ、手を合わせた。
            ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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