くまのこころ2022-07-04 Mon 17:49
![]() 突然のことだった。森の茂みに黒いものが揺れた。 持っていたマイクを落とし、とっさに僕は望遠レンズを手にした。 「熊だ」 バス内は騒然となり、一気にボルテージが上がった。そう、ここはもうヒグマたちの生息テリトリーなのだ。 母熊と小熊二頭が、茂みから全身を見せ、道路へ出てくる。僕らのバスはもちろん止めているが、熊は構わず真っ直ぐに歩いてくる。 ![]() 10m、5m、そしてついにはバスの横を悠然と歩き、母熊がチラッとこちらを向いた。その先には・・・。 ![]() 今回の前半隊では、心がちょっと弱っている女性が参加していた。知床の大自然に抱かれ、少しでも癒されれば。そんな想いが、この熊家族を呼び寄せたのかな? 不可解なほど真っすぐ来て、彼女を見つめ、そして去っていった。 僕らが思っている世界は、本当に小さいのだと思う。野生の世界、大自然、地球は、遥かなる大いなる意志によって創られているのだ。 彼女の瞳に、その優しき心に、母熊の視線がどう映ったのかな? きっと、温かい何かが生まれた瞬間になるだろう。 ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
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