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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

命日

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8月8日、今日は我が師匠の命日だ。1996年8月8日、突然テレビから緊急ニュースがテロップで流れてきた。
「動物写真家の星野道夫さん、カムチャツカ半島でヒグマに襲われて急死」。
その言葉を、僕はうまく呑み込めず、しばらく呆然として身動き出来なかったのを昨日の事のように思い出す。
今日で星野さんが天へ向かわれてから26年。そう、もう26歳以上の人しか、星野さんと同時代に生きていなかったことになる。
師匠が亡くなってから、僕は撮影地をアラスカから南極、パタゴニア、南米へと変え、そこで様々な素敵な大人たちと出会うことになる。師匠とは亡くなってからより対話をするようになった。腹の底に星野さんの笑顔を思い浮かべれば、すぐに死と生の境は消え、一つに繋がることを教えてもらった。
2021年2月末、僕は北海道の野付半島で、人生を変える究極の絶景と出会った。常々、圧倒的な絶景を見られるなら、死んでもそこへ出向くと公言していたので、優しい神様が見せてくれたのかな? それは師匠がアラスカで撮影した究極の一枚を彷彿とさせる、今までの生涯ベスト1の写真。残念ながらブログなどには出していないが、今も僕の究極の一枚だ。生と死、その圧倒的な光景を見せてもらえたからかな、その代償として僕は翌日、大きな骨折をすることになる。もしかしたらこの世を卒業するかもしれなかった。でも、左足脛骨と腓骨の螺旋骨折という形だけで済ませてもらえた。どうしてだろう?骨折中にずっとそれを考えていたが、阪根大学で話している時、突然、師匠のエネルギーが僕の部屋へ降りてきた。録画動画にも残っているから、見直してみたが、やはり師のエネルギーが画面に充満した。
「お久しぶりです」
その先の会話で、僕は、本当は死ぬところを、師匠の鉄壁のガードで守ってもらったことを知った。
泣いた。
まだ、この美しき地球、天国のような地球で、過ごさせてもらえる幸せに。まだ、仲間たちと共に笑い、学び、感動できる未来に。僕の命は46歳の2月で死んだ。だからこれからの人生は頂いた命。周りの皆が世界一、圧倒的に幸せになるため、死力を注ごうと思う。こんなに美しい地球に生かされているのだから、皆で共に死ぬまで地球を遊び切ろうと思う。
みんな、命を賭けて遊びましょうよ。その舞台を僕が全力で創りますから。誰か1人がトップに立つ時代は、もう終わります。これからは全員で、共に幸せの道を歩いていく時代。師匠、これが夢見た世界ですよね。命をかけて、想いを引き継ぎます。
            ノムラテツヤ拝
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