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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

新世界写真295

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イースター島に住んでいたとき、阪根ひろちゃんと一緒にラノカウ火山を見に出かけた。
「こりゃぁ、まさに自然が作り上げた曜変天目茶碗だな」
「なんですか、それ?」
「日本人なんだから、それくらい勉強しておきなさい」
これが、僕と曜変天目茶碗との出会いだった。帰国してから、すぐにその器を直に見つめた。
中国の南宋の時代に作られた、曜変天目茶碗。漆黒の器の中には深い瑠璃色の斑紋が散らばっていた。まるで宇宙に連なる惑星、または地球の中に生きる生命の集合体のようにも見える。角度を変えると虹色に光彩が輝き、星雲や天の川のような流れも見えてくる。
現在は日本だけに3点ほど残り、いずれも国宝。器の外側を見ると、まさに宇宙。寒気がするほど鮮烈な美しさだった。
あのラノカウ火山での話から、ようやく体感することが出来た曜変天目茶碗。そしてイースター島の本を作ったことで知った島の別名「マタキテランギ」。その意味は「天を見つめる目」だった。人間の根幹は、やはりどこかで繋がり、重なり合っているのだ。
                  ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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