レオくん2022-08-30 Tue 11:39
![]() 今回のディープ隊では、七歳の男の子がお母さんと一緒に参加してくれた。 名前はレオくん。「てっちゃんと遊んでもらうために来ました」と自己紹介した。 僕の後ろにぴったり付いては、ねぇねぇと話しかけてきた。あはは、可愛いな。 夜、皆でバー阪根をしているとき、各自持ち寄った日本酒に舌鼓をうっていた。温泉から戻ってきたRくん。手招きして、横へ座らせた。 「あのね、温泉に虫が出たから、お母さんと出てきた」 「それで、どうしたの?」 「大浴場で入りなおしたの」 「気持ちよかった?」 「うん」 一通り話が終わり、今度は別の人と話していると、すぐに「ねぇねぇ」と服を引っ張ってくる。 「今さ、このお姉さんとお話ししているから」 「あっ、大人の時間なんだよね」 ビックリした。七歳の男児の言葉にも、大人の時間という響きにも。その言葉が体を駆け巡り、すぐに話を止めた。子供が介入できない大人の時間なんて、あってたまるか。親は忙しくても、親以外の人たちがこんなにも周りにいるんだから。 「Rくん、あそぼっか」 手を繋いでロビーへ出ると、卓球台が置かれていた。 「これ、一緒にしてみる?」 「・・・・・・・」 ジッと見つめているので、興味はありそうだ。ラケットを探すけれど、無い。どうやらレセプションで借りるらしい。 1階へ降りて、聞いてみる。 「卓球のラケットとボールを貸して欲しいのですが」 「申し訳ありません。もう23時を過ぎていますので、貸し出しは出来ないのです」 「えっ、でも、どうしてもレオくんがやりたいって」 「てっちゃん、僕、そんなこと言ってないよ」 「いいの、いいの。どうしても、レオくんがやりたいんですよ、何とかなりませんかね?」 「う~ん、あっ、今夜は野村さんたちグループでの貸し切りでしたよね? だったら特別にお貸ししますよ」というわけで、無事にラケットとボールをゲットした。 卓球台へ戻ると、さっきの無言の意味が分かった。Rくんは卓球初体験なのだ。まずはラケットの持ち方を教えて僕の方へ返す練習を。少しずつ、少しずつ、それらが出来ていく喜び。その逆に僕は汗びっしょりに。 「Rくん、もう少しウマくなったら、僕を呼んで。必ず来るから」と、周りに集った女性陣にバトンタッチした。 バー阪根へ戻り、皆で談笑していると、「てっちゃん、てっちゃん」と遠くから呼ばれる。行ってみると、確かにさっきよりも上達している。 「さらにウマくなったら、僕を呼んでね」 こんな会話を4回繰り返し、最後にはしっかりとラリーが出来るようになっていた。 七歳児が、こんな大人ばかりの世界に入ってくるだけでも心細いのに、寂しい思いなんてさせられない。子供にはやりたいことを、やりたいだけ、やって欲しいな。 ノムラテツヤ拝 ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
コメント |
コメントの投稿 |
|
トラックバック |
| ホーム |
|