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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

ひろしの教え

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10年前、僕はナスカの本を書こうとしていた。ひとつひとつ調べていくと、いくつかの疑問が。それを突破しないと本を編むことが出来ないと途方にくれていた。そんな僕を見かねた阪根ひろちゃんが、「〇月〇日に予定空けておけ。東京駅へ〇時に来い」と肩を叩いて笑った。
何があるのかと東京駅へ向かうと、山形行きの切符が手渡され、秋田新幹線で天童へ向かった。改札口で待っていてくれたのは、山形大学の坂井先生。二度ほどペルーで面識はあったが、ナスカ文化の世界一の研究者でもあった。
「すみません、こいつがナスカで聴きたいことがあるって」
「あはは、そうですか、阪根さんの頼みであれば、何でもどうぞ」
山形大学の学長、副学長、坂井先生、阪根ひろちゃんの5名で、炉端焼き屋さんへ。東北の魚介類を堪能させてもらいながら、僕は疑問を坂井先生へぶつけた。それはあまりにあっさり、シンプルな答えだった。それを聞いて、僕はナスカの本を書くのを止め、他のやりたいことへ全力投球することに決めた。
帰り道、阪根ひろちゃんが僕に伝えてくれたことは、今も僕の胸に深く刻まれている。
「本なんて読まなくていい。もし疑問や質問があったら、本の著者に直接質問しろ。そういう人生を歩め」と。
つまり、一番大切なのは有限の時間。だから無駄な本に費やす時間があるのであれば、本の著者へ質問出来る状態を作れ、ということなのだろう。
今回の舞台は宗像神社。それなら、最も偉いA権宮司から直接話を聞かせてもらえれば良い。今まで分からなかった沖ノ島の秘密が、権宮司の口からこぼれ落ちた。そうそう、僕が知りたかった、聞きたかったところは正にソコ。
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「明日、波が高ければ大島へ、低ければ沖ノ島へ向かいましょう」
宗像名物のアナゴ尽くし。まるでフグのてっさのように出されるが、なんのなんの、フグよりも上質でふくよかな味にキリキリ舞い。
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そして呼子のイカが妖艶に卓上で舞った。食感はコリンコリン。気品のある甘みが口内へ広がった。
               ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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