新世界写真3592022-10-14 Fri 07:40
![]() 地図とにらめっこ。 初日に船と影の位置関係を学び、昨日は島を一周して地形を知った。 さぁ、これからが本番。 今まで撮影したもので、一枚として僕と島と海の波長があったものは無かった。 何時ごろ、何処で、どんな角度から撮ると最も美しく見えるのか? 天気予報図からも、光の加減、風の強さなどを読んだ。 よっし、自分なりにイメージが掴めたので、翌朝、目的の場所へ向かった。まだ船は一艘しか来ていない。 風もピタリとやみ、波も凪いでいる。 僕は目を瞑って、海と島に手を合わせた。 さぁ、昨日計算した時刻がやってくる。 一艘、また一艘と湾内に入り、花崗岩の海底岩盤が、ブレることなく黒い影を作る。すっと船が浮かび上がり、今日も空を飛ぶ。 風と波が完璧に収まる時を、シャッターに手をかけながら待った。 僕たちが呼吸するように、自然も必ずリズムがある。 深呼吸しながら、海のリズムと僕のリズムを重ねていく。 来た。 僕が海に、海が僕になったとき、すべてのものが停止した。 そしてシャッターが静かに切られた。 船の位置、影、海の色、そのすべてが三位一体となった写真。 また呼吸が合ってくると、新たな一枚が生み出された。 場所を変えて、今度は船の間近で。 すべてが止んだ瞬間、完璧な飛翔船が出来上がった。 ノムラテツヤ拝 ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
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