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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

空は青いぞ

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えっ、ココ? スロープ状の階段を上っていくと一軒屋。
おそるおそる硬い引き戸を開けると、そこにはおばあちゃんの家のような光景が広がった。
「こちらにどうぞ」
スキンヘッドの主人がドアを開け、大きなテーブルを囲むように椅子に腰かけた。
電話をかけたのが今から1時間前。大好きな鰻屋さんが定休日ということで、関市の新たな鰻屋を攻めることに。
「空は青いぞ」
このふざけたような店名は、関市在住の友人から聞いていた。
「上丼を3つで」
この店は注文を受けてから焼き始めるようで、出てくるまでにはかなり時間がかかるという。
でも、1時間前に予約をしたので、着いたらすぐに食べられると高をくくっていた。が、甘かった。
待てども暮らせども来ない。しびれを切らした45分後に、ようやく我らの上丼が現れた。図太い鰻に、照り輝くタレ。
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「ご主人、この照りって、ひょっとして家の外にある蜂箱に関係ありますか? はちみつのような照りですが」
「分かるかね、ザラメを使いたくないから、うちはタレに日本はちみつの蜜を使ってる」
「この図太いのは、鹿児島の大隅産ですか? 僕、鰻が好きで日本中で食べているのですが、大隅以外に養殖でこんな太いのを見たことがないので」
「うちは、あれやな、名古屋の近くの・・・なんやったかな」
「一色ですか?」
「そう、そこそこ」
ビックリした。一色は確かにウマい。でもこんな天然のような図太いのもあるんだ。
味は、外はカリっとして中はふんわり系。タレが少し甘いが、そこは主人の力量。なんと鰻に本わさびを付けて食べさせるのだ。
確かに互いが引き合い、フィットする。
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終わってからは、特別にと20年ものの日本はちみつをアールグレイの紅茶と共に出してくれた。そうそう、最初に出されたお茶も、ルイボスティーだったっけ。変わってるなぁ、ここ。鰻も美味しいけれど、主人とのお喋りも楽しゅうございました。
父母、少しは精が付いたかな? 二人の笑顔が、僕の無上の幸せです。
           ノムラテツヤ拝 
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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