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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

特別参拝

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漆黒の宇治橋を渡り、シーンと静まり返った境内。聞こえるのは、玉砂利を踏む足音だけ。闇だからこそ、いやがおうにも五感が研ぎ澄まされ、かすかな光と音が全身へ響いてくる。宇治橋を渡ったところで、一度、淡く薄いベールのような氣に当たり、突然泣きそうになった。
「てっちゃん、泣くのはまだ早いよ」と、ひろちゃんが肩を叩く。でも、なんだろう、この感覚は。
内宮の本殿まで行くと、鈴虫の音に包まれ、五十鈴川のせせらぎがサワサワと。時折、甲高いピーという鳥の鳴き声も森に響き渡った。そうか、伊勢神宮は、神様と繋がるための鈴の音や笛の音がもう自然界に用意されている。というか、人間は神様と繋がりたいために、この音を再現しようと「雅楽」を創り上げたのだ。正式参拝をさせてもらい、二礼二拍手で頭を下げた時、突然イメージが降って来た。それはまるでオーロラのコロナ現象のように、天から氣が降り注ぎ、まるでスカートの裾の中に入れられた感じ。目を開け、見上げると、天にエネルギーの膜が張られていた。
僕は大きな勘違いをしていたのかもしれない。伊勢神宮で神を感じられなかったのではなく、伊勢神宮の神があまりに大き過ぎたのだ。その大きさは内宮から続く背後の宮域林(ぐういきりん)のすべて。氣はシルクのように滑らかで、砂粒のように細やか。それらが満遍なく、全てに行き渡っていた。
               ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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