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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

祈り

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どうして人は祈るのか?
どうして人は磐座を作るのか?
どうして人は社を建てるのか?
それは、自然界への畏れを沈め、感謝を捧げるため。今、生きているのは自然のお陰。だからこそ私たちは生かされている小さな存在なのだ。
古今東西、人間の考えることはとてもよく似ている。同時多発的に、まるで101匹の猿のように、同じことを考え、同じものを作る。
阪根博の言葉を借りれば、「考古学とは他文化との差異を探すこと。でも突き詰めていくと、皆同じことに愕然とする」と。
では、この前感じた、天照大神の氣。それらがどこから降り注ぎ、どうやって広がっていくのか? それもまた世界共通なのだろう。
持ってきたものは、高精度のGPS。それを内宮でセットして、僕は当たりをつけていた森へ分け入った。天照大神は大陽神。それであれば、大切な位置にそのヒントが隠されているはず。夏至の日の出、日の入り、春分秋分の日の出、日の入り、冬至の日の出、日の入り。そこに重なるポイントまで登る。が、何もない。本当に伊勢神宮は、無の空間に突然宿るのだろうか? 今度は東西南北で考えてみる。太陽の力が一番強くなるのは南。南中する角度を考え、その辺りをバーティカルに探す。ライオンが伏したような巨石が現れ、そこに木々が絡みつく。更に上がると、鳥のような巨石が。その下には、火を炊いた跡があった。
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いいぞ、いいぞ。岩をよじ登ると、氣は天上界のように細やかになる。この辺りに必ずある。僕が探していた場所、それは天から見て、一目で分かる巨大な磐座だ。そこに太陽神の光が下りてくるはずなのだ。僕はそれを全身で感じてみたかった。どこまでも深い森が波打つように広がっている。
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目を瞑り、辺りの氣に自身を委ねた。それが僕に必要で、かつ天が導いてくれるのであれば、必ず会えるはずだ。             
               ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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