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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

対象物

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「野村さん、撮影をするときに、どんなことに気を付けていますか?」
写真家志望の若者たちから、よくこんな抽象的な質問を受ける。
気を付けることは、無尽蔵にある。それは撮る対象物なのか? 自身の心の在り方なのか? それとも引き算をするフレーミングなのか?
もしそれが対象物のことであれば、さっき撮影していたエゾリスで説明しようかな?
この3枚を、体を移動させ、3秒で撮る。
一枚目はリスに露出を合わせ、後ろの森が綺麗にボケるように絞り値を決める。二枚目は太陽の位置を計算し、リスの足元に光を入れ込む。逆光になるので、絞りとシャッタースピードを瞬時に適正に合わせる。
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そして三枚目は、明暗差を利用して、まるでモノクロームのように白黒で表現する。露出を合わせるのは、もちろんリスの大きな尻尾だ。野生動物たちの美しさは無限。自分の視点だけにこだわらず、今、出来うる限りのものを使って、自分が動くことで、まったく違うイメージを創り上げていく。
「それは野村さんだから出来るんでしょ?」と言われるが、これは日々の訓練です。もし野生動物が来たら、どう動くかをシュミレーションし、絶えず準備をすること。その用意が出来た人から、神は、野生は、魔法を見せてくれますから。大切なのは、日々、どのように積み重るのか。そこへ収斂されていく。
           ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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