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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

キヌア

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アラスカであれば、星野道夫さん。アンデスであれば、高野潤さん。そう、日本が生んだ世界へ轟く自然写真家だ。
その高野さんに、生前ペルー・クスコの酒場で聴いたことがある。
「高野さんの写真って、無限にあると思うのですが、昔から今まで売れ続けている写真ってありますか?」
「何度も、何度も売れているってことか?」と酒をあおる。
「はい」
「マチュピチュとか、アンデスの子供たちの写真だと思うだろ?」
頷く僕に、ちょっといたずらっ子のような瞳を輝かせて言う。
「キヌアだ」
「あの、アカザ科の?」
「そう、スーパーフードのキヌア」
「そのどんな写真ですか?」
「キヌアの実が付いている写真。哲也もしっかりと撮っておいたほうが良いぞ」
そう、何度も売れる写真というのは、古今東西、人があまり目にしないもの。あったとしても、それらに注意を払わなければ見過ごしてしまうもの。写真家とはつまり、人の見ない、観られないものを提示する仕事。だからこそ、高野さんの写真群の中で、最もキヌアが売れたというのは意外でもあり、大きな学びとなった。
天国にいらっしゃる高野さん、あの時のアドバイスのお陰で、キヌアの写真がまたテレビ局に売れました。有難うございます。
                ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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