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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

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一度っきりの人生であれば、ぜひ見て欲しい自然が二つある。
僕がそれらをどれだけ説明したとしても、きっと1/100、1/1000も伝わらない究極の自然。それが夜空を駆けるオーロラと、圧倒的な近さで見る鯨だ。
ここで大切なのは、「圧倒的な近さ」ということ。となると、自然保護団体などが監視するアメリカ本土やヨーロッパ本土などは、ほぼ不可能。
現在、手に届きそうなほど間近で見られるポイントは限られているが、ラストフロンティアは残っている。
まずは北極、南極。そしてパタゴニア(バルデス半島)と南アフリカ(エルマーナス)、アラスカ(グレイシャーベイ)とアイスランド(フーザビーク)の6ヶ所だ。
行けば必ず近くで見られるという保証は無いけれど、可能性は他の何処よりも高いだろう。
圧倒的な近さでこの世界最大の生き物を見ると、きっと誰もが地球に生を受けさせてもらった事に感謝の念が湧き上がってくる。特に男性よりも女性の方に、その想いは強く伝わる。母性で互いがより深く惹かれ合うのだろうか。
世界中で様々な鯨を見つめて来たが、やはり僕は南極の鯨が好き。
あの人懐っこいザトウクジラ。まるで久しぶりに会えた恋人に自分の雄姿を見せるように飛んだブリーチング。じーっと凝視し続ける優しく深い瞳。それはゾウの眼とよく似ていた。
氷山を背後に従え、ゆっくりと呼吸音が湾内に響き渡る。そして静かに黒い鏡のような海へ消えていく。今、思い返しても、ぞっとするほど美しい瞬間だった。明日の講座では、ここから更にゾッとする話も久しぶりにさせてもらおうかな(笑)。
ぜひクジラは死ぬ前に必ず見て欲しい光景。それも圧倒的な近さで。
ノムラテツヤ拝
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